肺胞上皮II型細胞の単離

Solution I (mM)
140 NaCl, 5 KCl, 2.5 sodium phosphate buffer, 10 HEPES, 6 glucose, 0.2 EGTA (pH 7.4 with NaOH)

Solution II (mM)
140 NaCl, 5 KCl, 2.5 sodium phosphate buffer, 10 HEPES, 2 CaCl2, 1.3 MgSO4 (pH 7.4 with NaOH)

Elastase solution? Solution II + 30 units/ml elastase

  1. マウスに約0.1 mlのバルビタールを腹腔内投与し、眠らせる。
  2. 金属製のバットにマウスをガムテープで四肢を貼り付ける。
  3. 腹部に切れ込みを入れ、毛と皮を分離する。
  4. 縦にハサミを入れ、肋骨の下にある軟骨部分まで露出させる。(肝臓を傷つけないように気をつける)
  5. 露出させた軟骨部分をクーパーで挟み、脇の方の肋骨を切り、そこから横隔膜を切り離す。
  6. 逆側の肋骨の脇にも切れ込みを奥まで入れ、クーパーをマウスの頭の方に持っていき、心臓を露出させる。
  7. 肝臓を手で全体的に下の方にやり、心臓及び肺を確実に露出させる。
  8. シリンジにsolution IIを10 ml入れ、針を先端に付ける。
  9. 針を右心室に刺し、右心房を切る。
  10. すぐにシリンジよりsolution IIを灌流させる
  11. 肺が真っ白になったら器官、心臓及び肺を一括して切り離す。
  12. 肺から心臓や器官、その他余分なものを取り除き、solution Iで8回、solution IIで2回洗浄する。
  13. elastase solutionに肺を入れ、37°C 20分間インキュベートする。
  14. 肺を1 mm3片に細かく切り、DNase I を入れたelastase solutionに入れ、インキュベートする。
  15. elastaseの反応を止めるためにFBSを加える。
  16. 遠心して細胞を沈殿させ、上清を吸って新しいsolution IIを加え懸濁させる。
  17. 細胞懸濁液を100 mm、20 mm、10 mmのナイロンメッシュに通し、single細胞のみを得る。
  18. 得られたsingle細胞をFc受容体に対する抗体の結合したビーズカラムに通し、肺胞上皮II型細胞以外の細胞を除去する。
  19. 遠心して細胞を沈殿させ、上清を吸ってDMEM(+FBS、ペニシリン、ストレプトマイシン)を加え、シャーレに撒く。
  20. 1〜2日後に実験に使用する。



 
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