History

薬品有機製造学分野は、2022年4月より創発医薬科学専攻「創薬有機化学分野」として新しいスタートを切りました。当研究室は、昭和14年に薬品製造学教室として薬品分析学教室(現薬品機能解析分野)と共に、最初の講座として、京都帝国大学医学部薬学科に設置されました。初代、高橋酉蔵 教授(複素環化学)、二代、上尾庄次郎教授(植物塩基化学:学士院賞受賞)、三代、矢島治明教授(ペプチド化学:学士院賞受賞)、四代、藤井信孝教授(ペプチド、医薬品化学)のもと、発展を続け、その間、優秀な研究者を各界に輩出してきました。
上尾、矢島両教授の学士院賞受賞以外に、現教室員および教室出身者も下記のような賞を受賞しております。

藤井 信孝 昭和57年日本薬学会奨励賞受賞
平成25年日本ペプチド学会学会賞
平成28年日本薬学会賞受賞
名誉教授
赤路 健一 平成8年日本薬学会奨励賞受賞 京都薬科大学教授
野水 基義 平成10年日本薬学会奨励賞受賞 東京薬科大学教授
二木 史朗 平成9年日本ペプチド学会奨励賞受賞
平成10年日本薬学会奨励賞受賞
京都大学教授
林 良雄 平成21年度日本薬学会学術振興賞受賞 東京薬科大学教授
大高 章 平成8年日本ペプチド学会奨励賞受賞
平成11年日本薬学会奨励賞受賞
徳島大学教授
玉村 啓和 平成10年日本ペプチド学会奨励賞受賞
平成13年日本薬学会奨励賞受賞
東京医科歯科大学教授
小出 隆規 平成14年日本ペプチド学会奨励賞受賞 早稲田大学教授
今野 博行 平成21年日本ペプチド学会奨励賞受賞 山形大学教授
大野 浩章 平成12年度日本薬学会近畿支部奨励賞受賞
平成17年度日本薬学会奨励賞受賞
平成17年度有機合成化学協会明治製菓研究企画賞受賞
平成18年度有機合成化学協会関西支部賞
Banyu Chemist Award (2013年)
Thieme Chemistry Journals Award (2014年)
現教授
大石 真也 平成15年日本薬学会近畿支部奨励賞受賞
平成21年度日本薬学会奨励賞受賞
有機合成化学協会帝人ファーマ研究企画賞(2011年)
京都薬科大学教授
片桐 文彦 平成27年日本ペプチド学会奨励賞受賞 東京薬科大学講師
鳴海 哲夫 平成19年度日本薬学会近畿支部奨励賞受賞
平成29年日本ペプチド学会奨励賞受賞
静岡大学准教授
太田 悠介 平成21年度日本薬学会近畿支部奨励賞受賞
井貫 晋輔 天然物化学談話会奨励賞受賞(2018年)
日本薬学会奨励賞受賞(2019年)
京都大学准教授
松岡 純平 日本薬学会関西支部奨励賞受賞(2020年) 同志社女子大学助教

大野教授からのメッセージ

 生体は有機化合物により構成され、有機化合物により制御されています。病気の治療にもほとんどの場合、くすりとして有機化合物が使用されます。従って、薬を開発したり、正しく使ったりするためには、有機化学を深く理解することが不可欠です。当研究室では、低分子化合物からペプチド・タンパク質までの幅広い有機分子を使って、有機化学・医薬品化学的に新しいこと、面白いこと、創薬に役立ちそうなことを、基礎から応用まで幅広く研究しています。新薬開発のハードルが高い現状を打破することを目指して、当研究室で一緒に研究をしてみませんか?

藤井名誉教授からのメッセージ

 ケミカルバイオロジー研究において、蛋白質・ペプチド分子の生体内相互作用を分子レベルで正確に解析する必要があると考えます。この目的のためには、生体内機能探索分子の創製が今後益々重要になることが予想されます。ポストゲノム時代こそ有機合成化学者の活躍が必要ではないでしょうか!高い志を持った若者が製造の歴史に新たなページを作ってくれることを期待しています。

有機製造学分野が求める人材

  • サイエンスが好きな人
  • 新たなサイエンスを開拓したいという志を持つ人