あいさつ

産学連携による実践型人材育成事業
(旧 サービス・イノベーション人材育成推進プログラム)の終了に際して

本邦における医薬品産業については、国際競争力の低さ、具体的には新薬開発に時間がかかり過ぎること、を指摘する声が少なからずあり、迅速な新薬開発を支援できる治験コーディネーターの育成が火急の課題となっています。一方、既存医薬品については、膨大化する医療費の抑制の為の様々な施策が通知されており、これらを的確に実行し、適正で効率的な利用を実践して地域医療や福祉に貢献できる人材等の育成が必要となっています。

京都大学薬学部・大学院薬学研究科では、新規医薬品の迅速な開発、既存医薬品の適正使用に不可欠な実践型人材の育成とともに、医療サービス関連分野における新規産業のイノベーションを牽引できる人材の育成を目的とし、本事業を計画しました。文部科学省による大学教育支援プログラム「平成20年度産学連携による実践型人材育成事業(サービス・イノベーション人材育成推進プログラム)」のご支援をいただき、産官学、さらには地域医療関連諸団体との連携により、分野横断的な新しい知識とスキルを持つ医療系人材を育成するための、全く新たな教育体系を構築しました。事業の終了にあたり、活動内容を報告いたします。

本事業は本年度をもって終了しますが、本事業で得られた成果を発展させて、今後とも医療薬学人の人材育成に努めて参りますので、これからもご支援、ご指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

平成23年3月31日京都大学大学院薬学研究科長
「産学連携による実践型人材育成事業」取組責任者
佐治英郎