本事業の全体像

 

分野横断的な新しい知識とスキルを持つ医療系人材を育成するために、全く新たな教育体系を構築しました。すなわち、事業の開始にあたって、まず、産官、さらには地域医療関連諸団体との連携体制を整備しました。
 

具体的には、まず、産業界として株式会社シミックとの連携体制を構築しました。株式会社シミックは、製薬メーカーからのデータの集計・解析業務受託を目的として1985年に設立された企業であり、1992年、日本で最初のCROとして本格的に事業を開始、2009年9月現在で、従業員数は2,759名(連結決算子会社を含む)となっています。近年、医療サービス分野における新規産業の開拓も行っています。
                                      (ホームページ:http://www.cmic.co.jp/ より抜粋)
 

続いて、地域医療関連諸団体として、京都府薬剤師会などとの連携体制を構築しました。ここで提供された情報を扱うために、行政(京都府)との連携も取りました。さらには、これらの連携とは別途、医療機関からも協力も受けて、医療、特に地域医療において中心的な役割を果たす医薬品について、医療従事者の要望、患者さんのご意見を収集しました。収集した情報などを用いて、情報コンテンツ、教育コンテンツを整備し、教育に活用しました。

コンテンツの一部については、初期の段階で地域医療関連諸団体に還元し、評価を受け、より良質なコンテンツの作成に努めました。さらにコンテンツについては、要望に応じて、主に新薬の創出を行っている製薬企業(先発メーカー)における研究開発担当者、薬剤師や医師などの地域医療従事者などに対しても、研修会等の形で提供しました。
 

平成21年度より「地域医療薬学」、「医薬品開発学」の講義科目を正規科目として開講しました。また、平成21年度に、株式会社シミックとのインターンシップとして、夏季講座を開催しました。このインターンシップに対する学生の評判は非常に良く、また、想定以上の教育効果も認められたことから、これを、平成22年度より正規科目「医薬品開発プロジェクト演習U」として開講しました。これら3科目については、より良い内容とするために、学生によるアンケート調査を行い、その体系性などを評価しました。さらに、「医薬品開発プロジェクト演習U」については、産学連携による演習科目であり、その教育効果について詳しく検証しました。また、事業全体については、学外評価委員会により定期的に評価を受け、必要な改善を実行しました。

 

    本事業の全体像