1.抗菌性ペプチドの作用機構の解明と |
抗菌性ペプチドの産生が、ヒトを含むあらゆる生物に共通の先天性免疫機構であることが、この15年間の研究で明らかとなり、現在、臨床応用に向けた研究が盛んになっています。 我々はアフリカツメガエル由来のマガイニン2、カブトガニ由来のタキプレシン1などの抗菌性ペプチドの作用機構の解明に早くから着手しました。これらペプチドが細菌選択的に結合し、細胞膜に「ペプチド-脂質超分子複合体ポア」という孔をあけて、細胞内容物(イオンなど)を漏出させると同時に、膜脂質内外の非対称性を消失させ、さらにペプチド自身が細胞内に侵入することを世界にさきがけて明らかにしてきました。 現在、創薬に向けてハイブリッドペプチドや高分子修飾ペプチドの創製を進めています。 |
【実験手法】 ペプチド合成 バイオアッセイ(抗菌性、溶血性など) 分光学(リポソーム調製、蛍光、CD、FTIR、NMRなど) |