• HOME
  • > お知らせ
  • > 津川教授が着任しました(薬品機能解析学分野)

津川教授が着任しました(薬品機能解析学分野)

2026年4月1日付で京都大学大学院薬学研究科・薬学部 薬品機能解析学分野の教授に着任いたしました、津川裕司(つがわ ひろし)と申します。大阪大学にて、メタボロミクスに資する質量分析情報科学の研究に従事し、学位を取得いたしました。その後、理化学研究所 環境資源科学研究センターおよび生命医科学研究センター、ならびにカリフォルニア大学デイビス校における研究活動を通じて、脂質生化学、植物天然物化学、化学情報学に関する研究を推進してまいりました。2021年からは東京農工大学において研究室を主宰し、教育・研究に従事した後、このたび京都大学に着任いたしました。
私はこれまで、質量分析を基盤としたメタボロミクス・リピドミクス研究を通じて、生命システムにおける代謝の多様性とその生物学的意義の解明に取り組んでまいりました。特に、質量分析データのインフォマティクス研究を主軸とした解析基盤の開発により、複雑な代謝情報を体系的に解釈するための方法論の構築を進めてきました。近年では、脂質代謝の構造多様性や機能的役割に着目し、疾患や生理機能との関連についての研究を展開しております。
生命現象の理解には、分子レベルでの精緻な計測と、それを統合的に解釈する情報科学の両輪が不可欠です。これにより、疾患の背後に潜む分子メカニズムの解明、薬物・食品の体内動態や作用機序の理解、さらにはオミクス情報を基盤としたデータ駆動型の創薬研究へと展開されることが期待されます。我々のグループでは、「分析化学と情報科学研究を通じて新しい代謝物や代謝変容を捉え、その分子機序を理解する」という目標を持って研究活動に取り組んでいます。
その中で私は、学生一人ひとりが主体的に考え、研究を楽しみながら成長できる環境づくりを大切にしています。研究を通じた成功体験を積み重ねることで、自ら課題に挑戦する力を育むとともに、国際的な交流や多様な専門分野との協働を通じて、広い視野を持つ人材の育成を目指しています。また、それぞれが強みとなる専門性を磨き、互いに協力しながら新しい価値を創出できる研究室でありたいと考えています。そしてアカデミア研究者としてだけでなく、社会の様々な場で活躍できる人材の育成に貢献したいと考えています。これから、よろしくお願いいたします。