山岡清・由美子 若手研究者奨学金 報告書
Kwon Lab(光州科学技術院)
シグナル薬理学分野 博士後期課程1年
山口 壮
活動目的
Gタンパク質共役型受容体(GPCR)シグナルの空間的な制御を明らかにすることを可能にするバイオセンサーを開発しているKwon Lab (光州科学技術院)を訪問し、特定の細胞内コンパートメントにてGPCRの活性化を評価する手法を身につける。
活動報告
本訪問において申請者は、「GPCRの活性化検出手法(miniG-Tango)の開発」に関する研究進捗および課題を、オルガネラ特異的なGPCRシグナル伝達に精通するKwon教授およびその研究チームに向けて発表した。発表後には、GPCRが特定の膜領域へ移行する過程を評価する手法への応用可能性について議論を行い、本手法の新たな展開について有益な示唆を得た。
また、先方の学生4名による研究紹介を受けた。これらの発表では、同研究室が強みとするオルガネラ特異的バイオセンサーの開発技術が紹介され、申請者が今後取り組む予定である細胞内コンパートメント間におけるGPCRの移動を評価可能なバイオセンサーの設計に関して、具体的なノウハウや注意点について指導を受けることができた。
さらに、「Bridging GPCR Signaling and Neural Dynamics」と題されたワークショップに参加し、Kwon教授およびHyejin Kang教授の研究発表を聴講した。特にHyejin Kang教授の発表では、申請者が現在研究対象としているHCAR受容体に関する報告がなされていた。そこでは、特定の変異がリガンド依存的なシグナルを選択的に増強することが示されており、この知見は、現在申請者が注目しているリガンドにおいても重要な役割を果たす可能性があると考えられる。また、miniG-Tangoの基盤技術であるPRESTO-Tangoアッセイを用いた評価も行われており、これを基盤としてminiG-Tangoを確立することで、より包括的な解析へと発展させられる可能性を再認識した。