修了生からのメッセージ

社会で活躍する修了者の声

satoh2008年 薬学研究科・創薬科学専攻[博士後期課程]修了(※現薬科学専攻
塩野義製薬株式会社 フロンティア医薬研究所
佐藤 康彦さん

私は2008年3月に薬学研究科大学院博士後期課程を修了し、同年4月より塩野義製薬株式会社の研究員として創薬シーズの探索を行っております。大学院では5年間タンパク質のX線結晶構造解析一筋に研究に没頭する日々を過ごしました。成果が挙がらず苦しい日々が続くこともありましたが、このような日々の支えになったものは、高いハードルに共に取り組んだ同僚、諸先輩方、そして粘り強い指導を賜った先生方の存在でした。京都大学には全国から優れた研究者あるいは学生が集まり、素晴らしい人材の宝庫を形成しています。多くのことを吸収できる年齢において多彩な才能の中で切磋琢磨できることは他を知り自己を高めるために最適な機会であると言えます。とりわけ、超一流と呼ばれる研究者や、飛び抜けた才能を有する学生との交流はかけがえの無い体験になると思います。
大学院は一般的に修士2年、博士3年と時間が限定されています。研究は時間を要するものと申しつつも、この決められた時間のなかで自分自身の達成すべき目標を設定し、計画を立てて遂行できる能力は社会生活を送る上でも必須の力です。卒業後の自分のあるべき姿を描き、そのために必要なことを自ら求めて行動し、教えを乞う、こういったことに京都大学は確実に応える環境を整えていると思います。皆さんも京都大学を最大限に活用し、大きく社会に羽ばたいていくきっかけにして頂ければと思います。

 

『京都大学大学院薬学研究科の研究生活で学んだこと』

2007年 薬学研究科・医療薬科学専攻[博士後期課程]修了 (現薬科学専攻
エーザイ株式会社 製剤研究部
竹本 誠二さん

私は薬学研究科にて、生物薬剤学に関する研究に従事しました。研究を通じて課題解決、課題形成に必要な全てのスキルや思考力は勿論、プレゼンテーションや論文作成等の腕も磨くことができました。また、研究を通して多くの先生、研究者の方々と出会うことができ、今では貴重な財産です。
現在、私は製薬企業の研究職に就いています。入社後の研究テーマは大学院時代とは大きく異なりましたが、大学院で培った知識と経験が業務の遂行において重要な基盤となっています。注目度の高い業務に起用されたとき、重圧になることもありますが、果敢に挑戦しています。また、学位取得者は海外留学の機会も得ることができます。得られるチャンスを積極的に活用し、自己成長したいと考えています。
最後に、京都大学での研究生活は、非常にすばらしい環境が整っていると思います。大学院に進学を希望される皆様、恵まれた環境を十分に活用し頑張ってください。

 

『サイエンスができる薬剤師を目指して』

2005年 薬学研究科・創薬科学専攻 [博士後期課程] 修了 (※現薬科学専攻
滋賀医科大学医学部附属病院 薬剤部 准教授
森田 真也さん

私は、大学院では物理化学系の研究室に所属し、生体膜における脂質とタンパク質の相互作用に関する研究に取り組みましたが、実は大学院入試の結果により、当初の第一希望の研究室とは異なる研究室に配属されました。しかし、人間万事塞翁が馬とでもいうべきでしょうか、高校の理科が生物・化学選択であり、それまで物理化学には難解なイメージを持っていました私でも、熱意のある指導のもとで研究を始めてみて、物理化学的観点から生命現象を捉えることの奥深さとその魅力に気付き、博士後期課程まで進学して、博士学位を目指すことに決めました。実験は、成功よりも失敗の方が圧倒的に多く、思うように進まず苦しいときも ありましたが、そのときに支えていただいた恩師・先輩・同級生・後輩との出会いはかけがえのないものであり、今でも交流は続いています。
学位取得後、京都大学農学研究科での博士研究員、神戸薬科大学助教・講師を経て、現在は大学病院の薬剤部に所属しており、研究・教育に加えて、薬剤師として実務にも携わっています。近年、医療現場における薬剤師の役割はどんどん広がっており、チーム医療の中で医師等とサイエンスに基づいたディスカッションができる能力が求められています。そのときに、京都大学大学院で得る研究経験と学位が、(研究分野にかかわらず)きっと大きな意味を持ちますので、将来、薬剤師を目指している方も、ぜひ京都大学大学院へ進学し、充実した研究生活を送って下さい。