薬学国際研究交流 part4

University of Pittsburghへの短期留学

薬学研究科 生体機能解析学分野

博士課程 2回生 土岸 広治

 

このたび、国際研究交流大学院生支援事業によりアメリカ・ペンシIEpart4ルバニア州のUniversity of Pittsburghに短期留学させていただきました。私がお世話になったDepartment of Urologyでは様々な病態モデルを用いて、過活動膀胱や間質性膀胱炎、排尿機能や排尿神経支配のメカニズムについて研究しています。私はこれまで過酸化水素によって作製する膀胱炎モデルマウスの研究を行ってきました。ここではそれをラットに応用して、今の研究室にはない設備を使って実験を行いました。今の研究室はこの分野を手がけ始めて日が浅く、設備も整っていない現状でしたので非常に充実した環境で学ぶことが出来ました。研究室の先生には、実験のことに始まり、ピッツバーグでの暮らし等について本当にお世話になりました。

 

今回の留学では滞在先の短期アパートで、ハウスキーパーにドルを全て盗まれるというハプニングがありました。大学付近の環境においては日本では通常考えられないことですが、アメリカの中でも際立って治安のいいと言われているピッツバーグでもこの様です。通りを一つ挟めばもう治安は変わり、安易に歩くことを避けるべき地区が至る所にあるのがアメリカです。「ここは日本とは違う、外国なんだ」と改めて強く認識しました。もちろん悪い出来事ばかりではありませんでした。事情を知った研究室の方の紹介で、英会話講師をされている方と出会えました。通常のレッスンの他に、ボランティアでも英会話を教えている方で、ご厚意で個人レッスン受けさせていただけました。私の拙い英語力で、アメリカに来た経緯や、事件の詳細等を説明するのをゆっくり聞いていただき、その中で直すべき表現や改良点を丁寧に教えていただきました。英会話の講師という立場を抜きにしても、先生の非常に暖かい人柄を感じました。また、逆に私が日本語を他の方に教えるという機会もありました。お世話になった研究室の先生の奥さん達がボランティアで教えているレッスンのお手伝いをしました。参加されている方は皆さん非常に熱心で、本当に日本のこと、日本語のことが好きだということが伝わってきました。確かに日本よりは治安は悪く、気をつけないといけない場面もありますが、暖かい人柄で、楽しく過ごせる方達にたくさん出会うことが出来ました。将来さらに英語を上達させてまたピッツバーグへ行きたいと思います。

今回の研究室での活動、ピッツバーグでの出会いを人生経験として、これからの研究生活に生かしていきたいと思います。改めましてこのたび、このような機会を与えて下さいました全ての方に御礼申し上げます。本当にありがとうございました。