薬学国際研究交流 part1

Kansas State Universityに留学して

薬学研究科 薬品合成化学分野

修士課程 1回生 藤原 慎一

 

IEpart1私は、3か月間京都大学大学院薬学研究科国際研究交流大学院生支援事業による支援を受けて、アメリカにあるKansas State Universityに短期留学しました。

私が留学したKansas State UniversityのDepartment of Chemistryでは、生理活性天然物の全合成やその合成誘導体の生理活性評価等を精力的に研究されており、私はmyriceric acid Aの全合成プロジェクトに参加しました。また、薬品合成化学分野で合成を達成した天然物の誘導体の生理活性の評価をドッキングスタディーと呼ばれる計算科学の手法を用いて行いました。アメリカの研究室では日本の研究室ではあまり行わないような実験手法も使われており、アメリカの博士課程の学生の助言を受けながら、日本の研究室では合成することが考えにくい化合物を合成することも可能で、私はmyriceric acid Aの合成の鍵となる中間体の合成を行いました。また、ドッキングスタディーは薬品合成化学分野でも今後取り組んでいこうとしている研究手法であり、そのような研究手法を研究室を代表して海外で学べたことは大変貴重な経験になりました。

今回の留学では研究に関する様々なことを学べましたが、私が今回の留学で学んだ最も大きなことは、「海外で生活し研究活動を行う上での英語の重要性」です。アメリカの研究室には中国人インド人を中心としてたくさんの国からの留学生がおり、留学生同士で意志の疎通をはかるためにも英語を使う必要がありました。今回、初めて英語圏に渡航した私にとっては、英語で人とコミュニケーションをはかるということは難しいものであり、最初は実験器具や試薬の場所を聞くことやハンバーガーショップでカウンター越しに注文することさえも困難でした(私の日本なまりの英語では正確に聞き取ってもらえないことも多々ありました)。また、今回は現地で働いている日本人とルームシェアすることになり、現地に住んでいる日本人から手厚いサポートを受けることができたため、困ったときはいつでも日本語で助けを求めることができるという至れり尽くせりの環境で生活でき、さほど不便を感じることはありませんでしたが、外国人が自分の力だけで生活していくためにはかなり高いレベルの英語が必要であることも実感しました。

私は、今回の渡米で“グローバル化が進む社会ではますます英語が重要になる”という、さんざん言われつくしたことを実際に身をもって体験し、海外で生活するうえで英語の習得の重要性を痛感しました。今後は、今回の海外渡航で得た経験を生かして、生活していきたいと思います。