薬用植物園

紹介

京都大学大学院薬学研究科附属薬用植物園は、薬学研究科のキャンパス内に設置されており、総面積は4044.37m2です。講義室や研究室がある建物のすぐ 隣にあるため、普段の授業での見学や実習がスムーズに行える、また研究材料がいつでも採取可能であるという、大きな利点があります。本園は、教育のための見本園として各種の薬用植物を植栽しているほか、薬用植物の栽培研究を行いつつ、各種研究のための材料を植栽しており、温室では熱帯産の香木類なども栽培しています。

 

薬学教育研究基金【薬学研究科附属薬用植物園の標本等整備事業】

以下の内容にご支援いただける方は京都大学基金(薬学教育研究基金)よりご寄付をお願いします。

2014年の薬草園リニューアル時に植樹した木々も大きく生長し、また園内のあちらこちらに草花が生い茂るようになりました。京都大学薬学部附属植物園の果たす役割が「研究施設」から「教育標本園」へと大きく変化する中で、生長しすぎた木々は花や果実の観察には不向きとなり、薬用植物を覆い囲む雑草は標本の識別を困難にしています。一方、100種を超える草本植物の栽培維持管理を行う作業員が園整備に費やすことができる時間も限られており雑草除去や栽培区画の手入れなどが後回しになっているのが現状です。

「雑草除去や栽培区画の手入れなどが後回しとなっている現状」

こうした事態を改善すべく、昨年度末より、学生や職員に除草や防草シート設置などの作業を手伝ってもらうボランティア支援の仕組みを構築して、実際に活動をはじめました。

「ボランティア学生による防草シート敷設エリアの除草作業」

「ボランティア学生による防草シート敷設除草作業」

「ボランティア学生・職員による竹の伐採作業」

 

「ボランティア学生・職員による未整備エリアの除草・開墾作業」

しかしながら、標本園としての価値を高めながら、高効率な管理を進めるには、園内の薬用植物の整備や栽培エリアのレイアウト変更、除草作業エリアの縮小などが必要です。そこで、毎年の植物維持管理にかかる固定費とは別に基金により、標本に適した剪定、意図せず繁茂した植物の伐採、標本栽培エリアの拡充、標本ラベルの拡充などを実施したいと考えています。これらの整備によって、より教育効果の高い附属薬用植物園へと変貌を遂げるだけでなく、コロナ禍もあり、一旦途絶えた、卒後教育や地域の方々への見学会の開催などの社会活動へも貢献できると考えています。

「2018年植物園見学会の様子」

そこで薬用植物園の一層の環境整備と維持を図るために基金を設立しました。本基金への皆様のご支援をお願いいたします。

 

京都大学大学院薬学研究科
附属薬用植物園
園長(薬学研究科長) 竹本 佳司