メディカルイノベーション大学院プログラム(Graduate Program for Medical Innovation, MIP)は、日本学術振興会が推進する「卓越大学院プログラム」事業の一つであり、京都大学の関係部局の特色・強みを生かした独自の構想づくりが評価され、2019年に採択されたものです。本プログラムは医学研究科、薬学研究科の大学院学生を対象としています。
京都大学メディカルイノベーション大学院プログラム:https://www.mip.med.kyoto-u.ac.jp/
薬学研究科において、下記の大学院教育コース「創薬基盤科学」を開講しています。
創薬基盤科学コース
概要
創薬研究は、医薬品候補となる生理活性物質の探索・創出とその生体との相互作用の分析・評価に関わる広範な科学領域を網羅する。本コースでは、その創薬基盤科学としての幅広い研究分野について最新の動向を理解するとともに、専門分野を超えた横断的な討論を通じて広い視野と知識、創薬研究への理解を涵養する。
到達目標
- 創薬研究を俯瞰的かつ多面的に捉えられる。
- 創薬研究を支える基盤技術を理解する。
- 創薬研究と関連する異分野の研究者とコミュニケートする。
- 創薬研究に関わるいずれかの研究分野でその実験手法を身につける。(実習)
授業計画と内容
下記のコースミーティングにおいて、物理薬科学、有機薬科学、生命薬科学、医療薬科学の多岐にわたる創薬基盤科学について、担当講師による講演とそれに基づくディスカッションを行う。併せて、学生の研究発表による研究討論会も実施する。
コースミーティング
計10回のミーティングを実施する(日程は随時更新します)。一回のミーティングは90分を予定しています。
日時 | 講義室 | タイトル | 講師 | |
第0回 | 4/14(金) 15:30 |
藤多記念ホール |
オリエンテーション | 山下富義
(京大薬) |
第1回 | 5/1(月) 16:00 | 講義室C | Application of modeling and simulation for pharmaceutical translational research | Leonid Kagan
(Rutgers Univ) |
第2回 | 5/24(火) 13:00 | 講義室C | Exploring metabolic function with E. coli | Martin Robert
(京大薬) |
第3回 | 6/2(金) 17:00 | 講義室C | Protein structures inside cells by mass spectrometry | Juri Rappsilber
(Technical Univ Berlin) |
第4回 | 6/14(水) 13:00 | 講義室C | Nanoparticles and lung alveolar epithelial cells: entry, autophagy, and lysosomal injury | Kwang-Jin Kim
(Univ Southern California) |
第5回 | 6/20(水) 8:45 | 講義室C | Building a brain: Some lessons from the visual system | Douglas Campbell
(京大薬) |
第6回 | 7/7(金) 10:30 | 講義室C | Structural foundation of rhodopsins and optogenetics | 加藤英明
(東大総合文化) |
第7回 | 10/17(火) 8:45 | 講義室C | Basics and application of multi-omics analyses | 河岡慎平 (東北大加齢研) |
第8回 | 11/8(水)16:00 | 講義室A | Toxin-inspired basic and applied research | R.M. Kini (Natl Univ Singapore) |
第9回 | 11/21(火) 8:45 | 講義室C | Biology of LipoQuality and the Lipidome Atlas | 有田 誠
(慶應大薬) |
第10回 | 11/24(金)16:00 | 講義室C | Fused-Nitrogen Containing Heterocycles:
Promising Compact Organic Fluorophores |
Marie Hiebel
(Univ Orléans) |
第11回 | 12/1(金)15:00 | 薬学講堂 | Environmentally Responsible Organic Synthesis: Catalysts, Solvents, Recyclability |
Nobert Krause
(Dortmund Univ) |
*オリエンテーションにZoomで参加を希望される方は、前日までにメール(yama@pharm.kyoto-u.ac.jp)でご連絡下さい。
研究討論会
参加学生による研究発表会を実施する(日程調整中)。
コース担当教員
本コースに所属する教員は、以下の通りです。
高須 清誠 合成化学・生物有機化学 |
竹本 佳司 有機合成化学 |
松﨑 勝巳 生物物理化学 |
加藤 博章 構造生物学・構造薬理学 |
石濱 泰 プロテオミクス・質量分析 |
竹島 浩 生化学 |
中山 和久 分子細胞生物学 |
小野 正博
放射性薬品化学・分子イメージング |
大野 浩章 有機化学・医薬品化学 |
土居 雅夫 生理学 |
掛谷 秀昭 ケミカルバイオロジー・天然物化学 |
山下 富義
薬物動態学・ドラッグデリバリー
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詳しい研究内容は分野別教員一覧(https://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/research/organization/)からお調べ下さい。
なお、MIP大学院教育コースでは、原則として、参加するコースに所属する教員の中からプログラム副指導教員を選ぶことになっています。ただし、コース担当教員以外でも登録できますので、申請時に担当までご連絡下さい(yama@pharm.kyoto-u.ac.jp)。