金尾助教が着任されました。（創薬プロテオミクス分野）

着任の挨拶

創薬プロテオミクス分野
金尾　英佑助教

2020年8月1日より創薬プロテオミクス分野の助教に着任しました金尾　英佑と申します。この度は新たに薬学研究科の一員となれたことを嬉しく思うと同時に，素晴らしい教育・研究環境を与えていただけたことに心から感謝申し上げます。着任のご挨拶ということで，簡単に自己紹介させていただきます。

私は，京都大学大学院工学研究科材料化学専攻の大塚浩二教授の下で，学部4回生から博士課程修了までの5年間を過ごした後，今年の7月に学位を早期取得いたしました。当時の所属研究室は桂キャンパスにあり，美しい建物と充実した研究設備の中（飲食店の充実度は低）, 不自由なく研究生活を送っておりましたが，学部生の青春時代を過ごした吉田で研究ができると思うと感慨深いものがあります。研究に関しましては，「液相分離におけるπ相互作用に関する研究」に従事しておりました。π相互作用とは，芳香族が発現する極微弱な分子間相互作用であり，生体分子の高次構造の形成から分子認識に至るまで様々な生命現象に深く関与しているとされています。一方で，その性質については不透明な部分が多く残されており，私の研究ではπ相互作用の性質解明とその性質を利用した新たな分子認識材料の合成に注力してまいりました。

上述のように，私のこれまでの研究は工学的なモノづくりを基盤とした基礎化学的な内容であり，薬学に根ざした研究ではありませんでした。その一方で，創薬プロテオミクス分野は京都大学大学院薬学研究科と国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所との連携に基づいて設立された「実践創薬研究プロジェクト」に属しており，多様な研究者が協力して，新しい創薬科学分野を創成することを目標にしております。この度，創薬を目標に据えた本分野に所属することは，生命科学系の最新の知識を取り入れ，自らの研究に幅を持たせることができるまたとない機会であると考えております。今後は，新たな環境で様々な専門をお持ちの先生方やスタッフの皆様，そして学生さんたちと切磋琢磨しつつ，自らの持つ知識・技術を創薬研究に還元していきたいと考えております。何卒ご指導，ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

着任の挨拶

最近の主な業績