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小川准教授が着任されました(構造生物薬学分野)

2021年4月1日より構造生物薬学分野の准教授に

着任しました小川治夫と申します。東京工業大学で教育を受け、東京大学医学系研究科、東京大学分子細胞生物学研究所、米国留学、東京大学定量生命科学研究所等を経て現職に着任いたしました。これからの京都大学薬学研究科での研究教育活動に心を踊らせております。

専門は構造生物学です。生命の最小単位である細胞は細胞膜により細胞内と外界とを隔てられていますが、細胞は細胞膜中の「膜蛋白質」を通じ、細胞外からの情報の伝達や、イオンや栄養分等の取り込み・排出等を行なっています。この「膜蛋白質」の膜を隔てて作動する機構に興味があり、最先端のクライオ電子顕微鏡による解析やX線結晶解析を駆使し、この機構解明に取り組んでおります。単に構造を解くだけではなく、その知見を基に生物物理学・生化学・分子生物学・薬理学等を組み合わせた検証を目指しています。これからの医薬品の標的の大半は膜蛋白質であると言われておりますが、研究を通じた膜蛋白質と薬剤等との複合体構造、基質の認識・信号伝達機構の解明は創薬に直結するため、学術的にも社会的にも大きく貢献できると考えております。

京都大学薬学研究科ではこの恵まれた環境を活かし、膜蛋白質、特に「膜受容体」の基質認識機構・作動機構の解明を通じ、構造生物学の世界を大きく牽引するような成果を成し遂げたいと考えております。若い学生さん達と協力し研究に取り組むと同時に、講義や実習等を通じて次世代を担う人材の育成に貢献したいと考えております。何卒ご指導のほどよろしく申し上げます。