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井上教授が着任されました(生体機能解析学分野)

2024年4月付で生体機能解析学分野の教授に着任しました井上飛鳥(いのうえあすか)と申します。私は、2004年に東京大学薬学部を卒業し、東京大学薬学系研究科の修士課程を経て、博士課程在籍中の2008年に東北大学薬学研究科にて助手として採用されました。その後、東京大学にて博士(薬学)を取得し、東北大学で助教・准教授と職位を重ね、2020年から研究主宰者を務めています。2022年に東北大学薬学研究科の教授に就任し、現在の東北大学の研究室には約25名のメンバーが在籍しています。2024年度は京都大学と東北大学を併任(クロスアポイント)し、この期間に京都大学薬学研究科へ研究拠点を移動する予定です。
私の専門は、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)の細胞情報(シグナル)伝達です。GPCRは既存薬の3分の1の作用標的であり、現在も創薬開発の中心に位置付けられます。数百種類にも及ぶGPCRから生じる複雑なシグナル伝達がどのような原理により制御されるか、その統合理論の確立を目指しています。GPCRやシグナル因子に対する様々な解析ツールを開発・活用し、分子から個体(構造計算〜精製タンパク〜一分子観察〜培養細胞〜マウス)に至る階層を網羅しながら研究に取り組んでいます。これらの一連の研究は分子の視点からの薬理学の発展に資するものと考えます。
京都大学への着任を機に、薬学研究科や他部局の先生方、さらにはアカデミア・企業との連携を図り、創薬基盤研究の展開を目指します。私自身のコンフォートゾーンを超えて、新しい研究領域に飛び込んでいくことも目標としています。また、研究室の方針として学生教育を大事にしていますので、京都大学でも学生の皆さんと共に切磋琢磨していきたいです。