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岡野教授が着任されました(ナノバイオ医薬創成科学講座)

2021年8月1日より産学共同講座・ナノバイオ医薬創成科学講座の特定教授に着任いたしました岡野清と申します。これからの京都大学薬学研究科での研究活動に、期待に胸を膨らませております。
私は、筑波大学第二学群生物学類でmRNAスプライシングの研究をされていた大島靖美先生から分子生物学の基礎を学んだ後、東レ株式会社に入社し、鎌倉の基礎研究所で医薬品の研究開発に従事しました。
バイオ医薬品の研究開発では、造血薬の探索やヒトインターフェロンβおよびPEG化ヒトインターフェロンβの製造法の開発を担当し、生理活性物質の探索では、ヒト好中球エラスターゼのcDNAクローニングと発現系の構築を行いました。
低分子医薬品の研究開発では、止痒薬「レミッチ」の非臨床開発を担当しました。レミッチは、オピオイドκ受容体作動薬で、抗ヒスタミン薬が無効な透析に伴う痒みや胆汁鬱滞性肝硬変に伴う痒みを抑える難治性搔痒治療薬です。
基礎研在籍中に、筑波大学医科学研究科に内地留学し、神経内科の金澤一郎先生の研究室で、ハンチントン病やパーキンソン病に関する勉強をさせていただきました。
創薬研究の後、同じ鎌倉にある東レリサーチセンターで、バイオ医薬品の特性解析(アミノ酸組成、アミノ酸配列、S-S結合、糖鎖構造等の分析)や低分子医薬品の不純物分析に関する受託試験を担当しました。その後、これも同じ鎌倉にある鎌倉テクノサイエンスに移り、医薬品、医療機器、食品の安全性、有効性に関する受託試験(GLP,GMP,QMS)を中心に担当しました。
ナノバイオ医薬創成科学講座では、がん由来エクソソーム、がん由来miRNA、CTCなどの解析によるがんの診断戦略の構築を行いたいと考えております。
皆様からのご指導ご鞭撻、どうぞよろしくお願い申し上げます。